最近増えてきた熟年離婚。熟年離婚とは、結婚して20年、30年と長く連れ添った夫婦が離婚することを言います。

2007年4月以降に変わった年金制度の改定が大きな要因となり、熟年離婚が本格的に増えたとも考えられています。2012年現在、「妻が専業主婦であった場合、その期間の夫の厚生年金を2分の1に分割し、妻が受給することができる」とされています。

離婚の妨げとなる「お金」の問題が少しでもクリアになれば、熟年の離婚は増えていきます。これは当然のことですね。しかし、経済的な問題がなければ離婚を考えるという方々の、直接の離婚原因はいったいどういったものでしょうか

ここでは熟年離婚の原因に「浮気」はあるのかということを考えてみましょう。


熟年離婚の浮気原因とは
熟年夫婦の場合、離婚を切り出すのは妻のほうが圧倒的に多いと考えられています。これは女性の側からの離婚原因です。

  1. 家事に協力的でなかった
  2. 言葉の暴力があった
  3. 甲斐性がなかった
  4. 夫の浮気
  5. 酒癖が悪い

※翔年社「熟年離婚の理由100の理由」より

年齢層は人により異なりますが、多くは「昭和からの夫婦」です。今よりも若いころに結婚し、夫のわがままに耐えてきた・・・という女性の我慢が爆発した結果、離婚となるケースが多いのかもしれません。


熟年離婚の浮気とは?
熟年離婚の原因の4番目が「浮気」となっています。「多い」と言えるのではないでしょうか。熟年ともなるともう浮気をするような年齢ではないのでは?とも考えられますが、実はそうとも言えません。若い頃とは違う「浮気に走りやすい要因」があるのではないかと考えられます。

  1. 金銭的に余裕がある。
  2. 時間的にも余裕がある。
  3. 妻への関心がなくなっている(薄れている)。
  4. 妻の自分への関心がないと油断している。
  5. 人格的にも性的にも成熟しており、魅力的に感じられる場合がある。

子育てや住宅ローンの返済を終え、これからゆっくりとした生活を送ろうと考えている妻にとって、突然の夫の浮気は非常に強い裏切りのように感じられるでしょう。


熟年の浮気は「許しがたい」
若い頃の浮気より、熟年の浮気のほうが、妻が「許しがたい」と感じる可能性が高いのです。長年連れ添ってきた信頼が失われたショックや、ずっと蓄積されてきた我慢が無駄になったと感じてしまうのでしょう。

また、浮気相手が若い女性であれば、夫が「若さ」で女性を選んだのだと考えてしまいます。たまたま年下だけだったとしても、そのように感じてしまうのは女性としてしかたがないことでしょう。夫は妻への関心が低くなっていたり油断していたりするので、その適当さが余計火に油を注ぐことにもなりかねません。


息子・娘によって発覚する場合も
熟年男性の離婚は、妻によって発覚することも多いのですが、成人した息子や娘が気づくケースも少なくありません。もし、夫婦間に気になる点があれば、「大人の相談相手」として彼らに相談を持ちかけてみてもよいと思います。子供たちはもう大人の事情で振り回される年齢ではありませんし、ひとりの大人としてこの問題に立ち向かうことができます。どちらが正しいのか、自分はどちらの味方につくか、自分の意思ではっきりと選ぶことができる年齢なのです。


人生の歩みを見直すきっかけに
長年連れ添った夫婦に浮気や離婚の問題が出るのは悲しいことですが、夫が浮気に踏み込んだ原因は夫だけにあるわけではありません。もちろん浮気は避けるべきことですが、夫婦がそのまま過ごしていくには何らかの問題があったからこそ、浮気に発展してしまったかもしれないのです。

これまでどんな関係で過ごしてきたのか(きてしまったのか)、これから先どんな人生を歩むことにするのか。もしも浮気の疑いを持ったときには、まず考えていただきたいと思います。